三陸復興部門

旧三陸復興推進機構から引き継いだ「学習支援班」「ボランティア班」「いわて高等教育コンソーシアム連携班」「心のケア班」「被災動物支援班」「地域コミュニティ再建支援班」「ものづくり産業復興推進班」「農地復興班」「園芸振興班」「農林畜産業復興総合計画班」の10 班から構成されています。
釜石サテライト及び久慈、宮古、大船渡エクステンションセンターと連携して、三陸地域をフィールドとした各種復興推進活動に取り組んでいます。

学習支援班

岩手県教育委員会、市町村教育委員会、NPO団体などと連携しながら、被災地の児童・生徒を対象とした放課後の居場所づくりや学習支援を実施しています。
教育学部の学生を中心とする学生ボランティアが被災地に学習サポーターとして出向き、学習相談にのるだけではなく、昼食を共にしたリ、日常の出来事の話し相手となって心のサポートを行っています。このような放課後生活の居場所づくりに加えて、高齢者を対象とした絵画教室やスポーツ交流を通じた広い意味での生涯学習支援も行い、コミュニティの形成・維持への一助となればと考えております。
今後も継続して、市町村教育委員会等からのご要望に可能な限り対応していく予定です。

ボランティア班

岩手大学三陸復興サポート学生委員会を中心に、釜石市、陸前高田市、宮古市などにおいてボランティア活動を行っています。各地域の自治会、ボランティアセンター、NPO法人などと連携しながら、仮設住宅訪問、地域のイベント支援、子どもの休日活動支援など、地域のニーズに応じて継続的な活動を展開しています。
また、東北大学、神戸大学など他大学との学生間連携の充実を図り、学生主体のボランティア活動を推進しています。併せて、学外との連携ばかりではなく、発災後5年を経た今、もう一度学内での活動の組織化を考え、学内で震災復興のために活動している学生団体との連携を進めています。
今後も、学内・学外の連携の充実を図りながら、地元大学として各地域での活動を継続していく予定です。

いわて高等教育コンソーシアム連携班

岩手県内の高等教育機関で組織している「いわて高等教育コンソーシアム」(10連携校:岩手大学、岩手県立大学、岩手医科大学、富士大学、盛岡大学、放送大学岩手学習センター、一関工業高等専門学校、岩手県立大学盛岡短期大学部、岩手県立大学宮古短期大学部、盛岡大学短期大学部)では、地域の中核を担う人材の育成を中心に多様な活動を行っています。
とりわけ人材育成の分野で協力できるように、三陸復興・地域創生推進機構にコンソーシアムとの連携窓口を設けて、復興に関わる科目「ボランティアとリーダーシップ」や「危機管理と復興」への協力と、地域の課題解決プロジェクトに連携校の学生と協働して取り組んでいます。

心のケア班

心のケア班では、「被災者と支援者の長期的な心のサポート」を目的に、カウンセリングの実施、市民講座(定例版・拡大版)の開催、支援者のためのメンタルヘルス・プログラムの実施、被災地県立高校へのスクールカウンセラー派遣、臨床心理士を目指す大学院生の養成(仮設訪問等)、心理学的な基礎研究を行っています。
市民講座では、リラクセーション、メンタルヘルス、発達障がいなど多彩なトピックで好評を得ております。また、釜石サテライト・こころの相談ルームでは無料で相談を承っております (予約制/無料)。相談予約は、岩手大学人文社会科学部こころの相談センター(019-621-6848。月~金曜日の10:30~12:30受付)へお電話下さい。

被災動物支援班

被災動物支援班は小動物および大動物グループに分かれて活動しています。小動物グループでは移動診療車「ワンにゃん号」を被災地に出動し、被災した動物とその飼い主の支援を行ってきました。
現在は動物愛護団体などで保護されている被災動物の健康管理や感染症予防、飼育・衛生管理の助言などもしています。また獣医療の質的向上をめざし、獣医師向けセミナーを定期的に開催し最新の医療機器の技術講習なども行い、臨床獣医師の育成・卒後教育に貢献しています。
大動物グループでは、主に福島第一原発事故帰宅困難区域の牛に対し、一般診療、繁殖管理指導を無償で行っています。また放射性物質による動物に対する長期的影響の学術的調査も行っています。

地域コミュニティ再建支援班

被災地の地域コミュニティの再建を総合的に支援していきます。
被災地の再建ニーズ調査、仮設住宅調査、災害公営住宅並びに集団移転地におけるコミュニティ調査の各種調査のほか、被災地の復興後のまち・むらづくり計画や、復興祈念公園等の計画等について、住民主体の計画案の作成や計画策定後の管理運営等の支援を行っています。
震災前の伝統行事やイベントの再開、さらに震災をきっかけとした新たなイベント等の支援を通じて、地域コミュティ再建への活動支援にも取り組むとともに、ソーシャルメディアを活用したコミュニティ形成など、地域と密接した活動を行っています。さらに被災地の住民だけでなく、地元を離れている被災地出身者やファンによる拡大コミュニティの形成についても試みています。

ものづくり産業復興推進班

ものづくり産業復興推進班は、(公財)釜石・大槌地域産業育成センター内に活動拠点(釜石ものづくりサテライト)を構えて活動しています。このものづくりサテライトには、3D-CAD/CAM、5軸マシニングセンタ、ワイヤ放電加工機、成形研削盤及び三次元測定装置など、高度試作加工機器を設置しています。
これらの装置を取り扱うスタッフ(2名)や地域企業との連携を進めるスタッフ(1名)を配置して、難削材の加工技術やCAD/CAM技術などを地域企業に定着させるための講習会や技術相談などの取り組みを進めています。地域企業と大学が連携し、新技術の開発や、新製品の開発につながることを期待しています。

農地復興班

津波により被災した水田は盛土により復旧しました。作付は今年で3回目になります。表土は別の場所から持ち込まれた土壌のため、作物収量が低い水田もあります。
こうした状況を踏まえ、農業生産に資するために、農地復興班では土壌肥沃度が低下した農地と周辺環境において、土壌調査、水質調査、気象水文観測、堤防の沈下量調査および植生調査を行っています。
また、草地の利用再開に資するために、急傾斜、石礫などのため草地更新などの除染対策がとれない牧草地を対象に、放射性物質の動態調査を行い、効果的な低減対策や利用可能時期の推定を行っています。

園芸振興班

夏期冷涼、冬期温暖な三陸の気候を活かしてブランド化が期待できる園芸作物として、レストランや洋菓子店、デパートなどからの需要があるクッキングトマト、夏秋どりイチゴ、早どりカリフラワーの栽培技術や販売方法を、被災地の農家や生産グループに提案してきました。クッキングトマトでは収穫期を拡大するための作型を作り上げ、盛岡や首都圏のレストランへの販売を支援しています。
夏秋どりイチゴでは、未経験者でも容易に栽培できる安価なシステムを開発し、シイタケ栽培からの転作にも導入されました。早どりカリフラワーでは、岩手大学が商標「姫かりふ」を登録し、三陸沿岸での特産化を進めています。

農林畜産業復興総合計画班

農林畜産業復興総合計画班では、まず農林漁業を基盤とした集落に対して、実態調査等に基づいて地域資源を活用したコミュニティビジネスを提案するとともに、関連組織やイベントの支援も行います。
また、グリーン復興の方向性を検討するため、地域の利害関係者、来訪者を対象として、防災・減災に関する意識調査を実施するとともに、防災・減災に関わるワークショップ等を開催します。
さらに、観光復興に向けて、旅行者の意識と行動に関する実態調査を実施し、温泉、酒蔵を活用したニューツーリズムなど若者目線に立った新しい観光形態の提案、来訪者と地域住民との交流によるリピーター層の形成、インバウンド観光との連携などの方策を提案します。