三陸水産教育研究への取組

三陸水産研究センター(以下、「センター」という)は平成25年4月1日に創設され、三陸の水産業の復興に寄与する研究開発と人材育成を目的としたSANRIKU(三陸)水産研究教育拠点形成事業を東京海洋大学、北里大学と連携して推進してきました。この連携体制は三陸復興・地域創生推進機構となった現在でも継続していきます。さらに新たに国内外の複数の大学(北海道大学、上海海洋大学ほか)とも連携を進めています。 当部門の活動概要は以下のとおりです。

学部・大学院教育

2016年度に開設された農学部食料生産環境学科水産システム学コース(募集定員20名)では、開設以来毎年度定員を充足する入学生を受け入れてきました。2018年度後期には一期生を釜石キャンパスに迎えて、地域と密接に関わりながらの教育研究も本格化しており、2019年度末には初の卒業生を送り出します。これをうけて、2019年7月には釜石キャンパスに新たな学舎として総合教育研究棟(水産系)が竣工します。また、2017年度に開設された地域創生専攻水産業革新プログラム(修士課程)では、2018度末に一期生1名が無事に修了され岩手県職員に採用されました。2020年度からは岩手大学水産システム学コースの学生の大学院進学が始まり、学部、大学院共に新たなスタートを迎えることになります。

三陸地域の水産業復興と地域創生に資する研究

 1)三陸沿岸漁業資源の持続的利用により「既存漁業の高度化」を目指す増殖研究分野、2)新たな陸上・海面養殖により「地域の水産業のもう一つの柱作り」を目指す養殖研究分野、3)両分野と連携しながら地域の水産業に「新たな加工技術やマーケティング戦略の提案(水産業の高付加価値化)」を目指す加工・マーケティング研究分野、が連携して研究開発を進めています。これにより生産から加工、流通、販売までを俯瞰した水産業システムのモデルを構築し、そのノウハウの普及と地域における継続的なイノベーション創出の基盤形成を目指します。さらに今後はこれらの活動に学部生、大学院生が本格的に参加することになり、関連する試験研究機関や地元企業との連携を通して、「地域イノベーション」を推進するための実践力を身につけていきます。また、地域の企業や自治体などと問題意識を共有し、分野の壁を越えて次世代の三陸水産業に向けた真摯な意見交換や共同研究の場(研究開発プラットフォーム)の形成を推進します。その実現に向けて、公的競争的資金に加えて民間の様々な形態の投資を加速するための仕組みを構築していきます。