公開講座「地域政策入門」を開催しました

2022年7月30日に公開講座「地域政策入門」を開催し、高校生40名にご参加いただきました。

第一講義「職場に潜む有害物質とその管理」

寺崎正紀(環境リスク学・教授)が担当し、職場特有の化学物質による健康被害とそのリスク「職業性ばく露」が存在することを紹介し、安心で快適な職場環境を作るために、国や事業者は被害が起きる前にそれらを発見・対策する必要があることを論じた。また,紙幣にも健康リスクが存在することを紹介した。

続いて、第二講義「自然災害時の使用者の責任」

河合塁(労働法・社会保障法・准教授)が担当し、労働法における権利と義務、安全配慮義務を紹介した上で、予期しない大規模な自然災害が発生した場合、使用者はどこまでの安全配慮義務を負うのかという問題を東日本大震災時の裁判例から推論し、平時からの予防が必要であることを論じた。

最後に、第三講義「企業の社会的責任と企業における「働き方」・「働かせ方」」

渡部あさみ (経営学・人的資源管理論・准教授)が担当し、企業と労働者とでは「働かせ方」・「働き方」が異なる点や日本の労働時間に関連する諸問題、先進的な企業や岩手県内の企業における「働きやすい職場」づくりに向けた取り組み事例を紹介し、これらの働き方改革の背景や内容、それによる企業、労働者、社会に与える影響などを論じた。

 

実施後のアンケートでは

岩手県が日本で一番労働時間が長いと知って驚きました。なぜなのか調べてみたいです。

有害物質は私たちの身近な物にもひそんでいることが分かりました。ハザードマップを見るだけではなくさらに想定して考えることも大切だと思いました。

経営学、法学にすごく興味が湧いた。

などの感想が寄せられました。