R6.11.16 公開講座 「少年少女のための運動能力向上教室」を開催いたしました
目的
発育発達期の子どもたちが実施する様々な身体活動は、骨の成熟や筋力および持久力の向上といった良い影響を及ぼす一方で、不適切な運動方法による整形外科的疾患を引き起こすリスクを有している。本公開講座では、高い活動レベルでの運動実施が見込まれる中学生年代の子どもを対象に、ウォーミングアップや動き方の指導など、怪我を予防するための幅広い運動方法について指導を行うことであった。
活動実績
講師の渡辺幸太郎により、正しいウォーミングアップ、ストレッチ、スポーツ活動の中で繰り返し行われる動作の正しいフォームなど、幅広い運動に関する指導が行われた。ウォーミングアップの指導に関しては、実際に参加者の子どもたちが普段行っている運動についてヒアリングした後、国際サッカー連盟が提唱している「11+」という専門的かつ実践的なウォーミングアッププログラムを参加者全員で実施した。この運動プログラムは、インターネット上で実施方法に関する表面的な情報を得ることができるものの、渡辺氏がこれまで経験してきた事例などを元に特に留意するべき点などについて細かく指導が行われながら、実施された。また、スポーツ活動の中で繰り返し行われる動作については、着地動作や方向転換動作などで見られる片脚での着地動作に着目し、このシーンで生じやすい膝前十字靭帯損傷が生じやすいフォームの説明と、これを予防するためのエクササイズ、トレーニングなどを全員で実際に実施した。特に怪我につながりやすい悪いフォームについては、テキストなどで情報を得ることができるものの、実際に専門家に見てもらわなければ適切なフォームであるか判断するのが困難である。今回の公開講座では、渡辺氏による指導が丁寧に行われ、参加者の中でも今後注意して学んだトレーニングを継続して行く必要がある子どもたちが数人見られた。
参加した子どもたちの保護者の方々は、近くにベンチなどを用意し近くで見守ることができるよう工夫を行った。このため、子どもたちも特別環境に不安になりすぎることなく、本講座に集中することができていたと感じた。
今後の課題
保護者の方が待機する場所やスペースを確保することが難しい状況にある。急遽近くにあったベンチなどを活用したが、今後も第2体育館で公開講座は行われる場合があると思うので、保護者用で持ち運び可能な椅子などがどこかにあると良いと感じました。