震災復興トークショー及びガンダイマルシェの実施について

 2019年10月20日(日)、ホームカミングデーが行われている立教大学池袋キャンパスを会場に、「拡大コミュニティで生き残れ!-岩手から伝えたいこと-」と題した震災復興トークショーを、また、本学の東日本大震災からの復興支援の取組等で生まれた商品を販売するガンダイマルシェを実施しました。

 トークショーは、13時から8号館8201教室において、教職員・学生、一般の方など約70名が参加して行われました。初めに岩渕明学長から挨拶があり、前日に行われた創立70周年記念式典の様子や本学の震災復興の取組を継続的に首都圏で紹介していることなどを説明するとともに、陸前高田グローバルキャンパスを共同で運営する立教大学に、今回のトークショーやマルシェの開催でご尽力いただいたことに対し、感謝の意を述べました。

その後、三陸復興・地域創生推進機構三陸復興部門地域コミュニティ再建支援班長の広田純一農学部教授と同班の船戸義和特任助教の進行でトークショーが進められました。前半は参加者に「コミュニティ」に対するイメージなどを質問した後、東日本大震災被災地でのコミュニティ形成の実例を、鈴木健悦さん(大船渡市越喜来地区公民館長・元仮設団地自治会長)、岩崎昭子さん((一社)根浜MIND代表理事・宝来館女将)のインタビュービデオにより紹介しました。鈴木さんは、仮設住宅団地の運営について、住民は仕事等を通じた得意分野があるので、それを活かして住民主体の運営を行い、そこに行政等がサポートに入ったことで暮らしやすい環境を作ることができたこと、岩崎さんは、震災後にボランティア等で多くの方が根浜(釜石市)に訪れたが、現在もその方達との関係が続いており、地域づくりには、住民だけでなく、地域に住んではいないが、常に応援してくれる方々の支えが重要だと考えていることを述べられました。広田教授は、住民以外も当該地域の行事や運営に参加する「拡大コミュニティ」の例として沖縄県竹富町や新潟県長岡市山古志(旧山古志村)の木籠(こごも)集落での取り組みを紹介しました。

 後半は東日本大震災を契機とする拡大コミュニティの実践例として、ふる里山田同郷の会の根本千草さん、釜石応援団あらまぎハートの及川健智さん、Youth for Ofunatoの荒井美波さん、立教Frontiersの渡辺健吾さん、立教大学Three-Sの野口真子さん、また、池袋で拡大コミュニティ的な取組をされているNPO法人ゼファー池袋まちづくりの石森宏さんが登壇し、各団体の設立経緯やこれまでの取組について話題提供いただきました。

 それぞれの団体がメンバー交代などを経ながらも継続的に被災地を訪れ、地域住民との交流、イベントの実施や支援、当該地域と全国とのハブとなる活動を行っていること、また、地域住民だけでなく職場等当該地域に関わりのある人を巻き込んで活動していることなどが紹介されました。まとめとして、広田教授から、拡大コミュニティは人と人とが顔を合わせ、互いを知ることで形成されるもので、地域だけでなく、学校や職場、趣味などを通じた交流も拡大コミュニティになる可能性があること、拡大コミュニティは、災害等緊急時にそこに支えてもらえる可能性がある、というだけでなく、挨拶を交わすなど他者との関わりを生活の中で感じることで、人間らしい心地よさを得ることができ、豊かな生活に繋がるだろうとの考えを示しました。

 三陸復興・地域創生推進機構長の藤代博之理事(研究・復興・地域創生担当)より閉会の挨拶があり、終了しました。

 参加者からは、これまで疑問に思っていた地域とボランティアの位置付けがはっきりとした、拡大コミュニティと聞いて構える部分があったが、話を聞いて、特に意識しなくても、普段の関係を大事にすることが何かあった時の支えになることを改めて認識した、などの意見があり、参加者が普段の生活における地域との関係を見直す良い機会になったようです。

 ガンダイマルシェは、立教大学ホームカミングデーのイベントの一つである「オープンマーケット(10:00~15:00)」に出店する形で実施しました。本学の復興支援の取り組みで生まれた農作物や水産加工品など、岩手県内の7つの企業等に出店いただきました。販売した商品は、洋野町の株式会社ミナミ食品の岩手桑の葉ハーブティ、同じく洋野町の株式会社長根商店の森のレバ刺し、宮古市の丸友しまか有限会社のまだらせんべい、釜石市の釜石ヒカリフーズ株式会社のほぼシメサバ、同じく釜石市の有限会社リアス海藻店のおつまみ茎わかめ、釜石白浜浦女性部のわかめの芯ちゃんなど、また、本学農学部附属農場からブルーベリージャムなどを数量限定で販売しました。以前から三陸地域の商品に興味がある方だけでなく、岩手県の場所も分からないとおっしゃる方など、多数の方にご来店いただきました。

 マルシェでは、単なる商品の販売だけでなく、参加された企業の方や本学職員が、商品の特徴や美味しい食べ方、生産・開発の経緯、東日本大震災発災当時や現在の状況など説明を行い、来場者に、三陸地域の新たな特産品や本学の復興支援の取組・成果を、現物を見ながら知っていただく良い機会になりました。

 今回のトークショーやマルシェ開催が、首都圏の方々に、東日本大震災被災地が復興や地域活性化に向けて元気に活動していることを伝え、被災地に再び興味・関心を持ってもらうきっかけになったのではないかと考えています。

震災復興トークショー

   
挨拶する岩渕学長              話題提供者と広田教授(左端)、船戸特任助教(右端)

ガンダイマルシェ

   

 

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