「岩手大学防災・地域創生シンポジウム ~大規模災害からの復興、防災そして地域創生へ~」を開催しました

 岩手大学は、(一社)国立大学協会等との共催で、自治体関係者、一般市民等を対象に「岩手大学防災・地域創生シンポジウム ~大規模災害からの復興、防災そして地域創生へ~」と題して防災・日本再生シンポジウムを令和2年11月4日に開催しました(主管:研究支援・産学連携センター)。
 本シンポジウムは、東日本大震災から間もなく10年を迎える今、「『岩手の復興と再生に』オール岩大パワーを」をスローガンに全学を挙げて取り組んできた本学の東日本大震災からの復興支援活動を総括するとともに、地域全体の防災・減災に対する理解を深め、地域の未来を拓く新たな価値を共創していくことを目的したもので、新型コロナウイルス感染症への対応として、会場への来場のほかWEB参加により、岩手県内はもちろん、愛知県など遠方からも多数ご参加いただき、市民、産業界、自治体、高校・大学等から約80名が参加しました。

 特別講演では、福島大学特任教授で福島イノベーション・コースト構想推進機構理事の小沢喜仁氏から福島県を例にした地域の復興・地域創生に向けた復興支援の取組についてご紹介いただき、岩手医科大学災害時地域医療支援教育センター長・教授の眞瀬智彦氏からは大規模災害時の医療活動等の取組などをご紹介いただきました。
 事例紹介では、本学の各組織、学生が取り組んでいるこれまでの復興支援や防災・減災に向けた取り組みについて、その成果等を紹介し、その後のパネルディスカッションでは、特別講演、事例紹介の話題をもとに、大規模地震等に対する施設・体制の備えだけではなく意識的な備えの重要性、大規模災害・感染症ともに事前に得た正確な科学的知識をもとに「正しく恐れる」意識の重要性などについて広く意見交換が行われ、防災・減災に備えた持続可能な地域社会の姿を参加者とともに共有しました。

 参加者からは、様々な立場からの防災に関する取組と課題について詳しく知ることができた等の感想の他、東日本大震災で得た教訓を生かし地域の在り方につなぐために様々な取組を続けてこられたことを再認識したなどの意見、感想を多数いただき、新たな地域社会つくるヒントを多くの方々と共有する機会となりました。

小川岩手大学長

福島大学小沢特任教授

岩手医科大学眞瀬教授

パネルディスカッション